ディスポーザーの使用で配管が詰まった!原因と適切な対処法を解説
ディスポーザーに関するトラブルの一つに、配管の詰まりがあります。配管が詰まると、排水がうまくいかず困ることもあるでしょう。配管の詰まりが気になるときには、原因や対処法を把握しておくことが大切です。
本記事では、ディスポーザーを設置したキッチンで配管に詰まりが起きる原因を解説します。配管の詰まりを解消する方法も解説するので、ディスポーザーを快適に使用するために役立ててください。
ディスポーザーと配管の基本構造
ディスポーザーは、本体を配管に接続して設置するキッチン設備です。
まずは、ディスポーザーと配管の基本構造を把握しておきましょう。基本構造を把握することで、詰まりが起きる原因を特定しやすくなります。
ディスポーザーの構造
ディスポーザーは、主に次のような部品で構成されています。
- 蓋スイッチ
- 回転刃
- 固定刃
- 電動機
- ジョイント
- ハンマー など
ディスポーザーは、電気と水道を使用します。破砕室に生ごみを投入してスイッチを入れると、回転刃が回転し、遠心力で破砕されます。ディスポーザーで破砕した生ごみは、水とともに配管に流れていく仕組みです。
ディスポーザーシステムの構造
ディスポーザーは、自宅のキッチンに設置しただけでは使用できません。本体と専用の排水処理槽が揃って初めて使用できるキッチン設備です。
ディスポーザー本体はシンクと配管に接続されており、生ごみはディスポーザーで破砕された後、配管を通じて専用排水処理槽に送られ、そこで処理されてから下水道に流されます。
破砕した生ごみは、そのままでは下水道に流せないため、適切な処理が必要です。ここで重要なのが専用処理槽で、生ごみを微生物によって分解し、放流水質基準を満たすように浄化する役割を果たします。
ディスポーザーを設置すると配管が詰まることがある
自宅のキッチンにディスポーザーを設置すると、手軽に生ごみを処理できるため、悪臭や害虫の発生を軽減できます。また、家庭ごみの量が減り、ごみ出しの負担も減るでしょう。
しかし、ディスポーザーを設置すると、配管が詰まるリスクがあるので注意が必要です。
ディスポーザーの使用による配管の詰まりには、さまざまな原因があります。配管が詰まると、さまざまなトラブルが発生する可能性があるため、ディスポーザーを使う際には詰まりを防ぐ工夫が重要です。
ディスポーザーの使用で配管が詰まる原因
自宅でディスポーザーを使用すると、配管が詰まることがあります。主な原因を紹介します。
油汚れによる詰まり
キッチンの配管が詰まる原因の中で特に多いのが、油汚れによる詰まりです。ディスポーザーがあるかどうかに関わらず、キッチンの排水口に油を流すと、配管が詰まりやすくなるため、避けるべきとされています。
一度流した油は簡単には除去できず、配管内に徐々に蓄積していきます。油汚れが配管にこびりつくと、塊になることも多く、その塊が何らかの理由で剥がれると、さらに奥で詰まりが発生する原因になります。
排水桝への汚れの蓄積
ディスポーザー使用時に配管が詰まる原因の一つとして、排水桝に汚れが蓄積することが挙げられます。排水桝とは、排水管の途中に設けられた点検口です。排水桝には、固形物や異物を沈殿させ、下水に流さないようにする役割があります。
家庭からの排水には、食べ物のかすや石鹸の残り、髪の毛などの異物が含まれることがあり、これらをそのまま流すと、詰まりや悪臭の原因になりかねません。排水桝は、これらの固形物や異物を沈殿させることで、スムーズな排水を促し、トラブルを防ぐ役割を果たしています。
一般的に、排水桝は家庭の敷地内の地面に設置されています。
本体の不具合
配管に詰まりが起きている原因は、ディスポーザー本体の不具合の可能性も考えられます。ディスポーザーには寿命があり、やがて交換が必要になります。一般的なディスポーザーの寿命は、7~10年程度です。
ディスポーザーを長期間使用していると、処理能力が低下することがあります。破砕室で生ごみをうまく破砕できなくなると、そのまま排水され、配管が詰まる原因になります。
ディスポーザーを快適に使用し続けるためには、定期的なメンテナンスが必要です。本体の不具合が原因で詰まりが起きている場合は、メンテナンスで解消されることもあります。
ディスポーザー設置後に配管の詰まりを知らせるサイン
配管の詰まりは早い段階で気付き、適切に対処することが大切です。ディスポーザーの設置後、配管の詰まりが起きているときには、いくつかのサインがあります。
排水が遅い
配管の状態を把握するためには、排水のスピードを確認するのも一つの手です。
本来、キッチンのシンクは流した水が溜まらないよう、スムーズに流れるように設計されています。
シンクや流し台の排水がスムーズな場合、配管に詰まりが起きている心配はないでしょう。一方で排水が通常よりも遅い場合、何らかの原因で配管が詰まっている可能性があります。
ただし、排水トラップに蓄積した汚れが原因となり、排水が遅くなっていることもあります。排水トラップをお手入れしても改善されない場合は、配管の詰まりを知らせるサインかもしれません。
異音がする
配管の詰まりが気になる場合は、ディスポーザーの作動音を確認してみましょう。ディスポーザーは、生ごみを破砕する際に作動音が発生します。通常と異なる音は、配管の詰まりを知らせるサインです。
ディスポーザーの異音は配管の詰まりを知らせるサインだけでなく、故障の兆候となることもあります。本体の故障が疑われる場合は業者に点検を依頼し、必要に応じて修理または交換しましょう。
また、排水口から「ポコポコ」と音が鳴り始めたら、詰まりが起きている可能性があります。ディスポーザーや排水口の音を定期的に確認し、配管の詰まりにいち早く気付くことが大切です。
悪臭が発生する
ディスポーザーを設置するメリットの一つは、生ごみ用の三角コーナーをシンク内に設置しなくて済むことです。生ごみから発生する悪臭を軽減できます。
しかし、ディスポーザーを使用していても、悪臭が気になる場合は、配管の詰まりが起きている可能性があります。
ディスポーザーで処理した生ごみが完全に流れきらず、配管内に付着することがあります。腐敗した食物残渣や油が腐敗すると、嫌な臭いの原因になります。また、ディスポーザーの処理能力が低下している場合も、処理しきれなかった生ごみが残り、悪臭の原因になります。
悪臭は配管の詰まりを示すサインかもしれません。ディスポーザーや排水口の臭いを確認し、必要な対策を講じることが大切です。
ディスポーザーの悪臭については、以下の記事でも原因や対処法を解説しています。
ディスポーザーが臭い原因は?対策やお手入れするときの注意点も解説
水漏れが発生する
配管が詰まると、水回りに大きなトラブルが発生する可能性があります。その一つが水漏れです。配管が詰まると、水が逆流し、シンクや床に漏れることがあります。
排水が遅い、異音がするなどの問題がある場合は、水漏れを防ぐためにも早めに対処することが重要です。
ただし、キッチンの水漏れは配管の詰まりだけが原因とは限りません。
ディスポーザーは排水口や配管に接続して設置するキッチン設備で、接続部分に問題があると水漏れが発生することがあります。ディスポーザーが原因の場合は、専門の業者に依頼して対応してもらうことをおすすめします。
ディスポーザーの使用で配管が詰まったときの対処法
ディスポーザーの使用で配管が詰まったときには、さらなるトラブルを防ぐためにも、早めの対処が必要です。配管が詰まったときの対処法を紹介します。
なお、以下の記事でもディスポーザーの詰まりを解消する方法について詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
ディスポーザーの詰まりを解消!原因から直し方までわかりやすく解説
ラバーカップを使用する
配管の詰まりを解消するためには原因を特定し、適切な対処法を講じることが大切です。油汚れが原因で配管が詰まっているときには、ラバーカップを使用して解消する方法があります。
ラバーカップとは、排水口に押し付けた後に引き上げるときの吸引力で詰まりを解消するアイテムです。
修理業者や管理会社に連絡する
ディスポーザーの使用で配管が詰まる原因の一つは、排水桝への油汚れの蓄積です。排水桝に油汚れが蓄積していると考えられる場合、戸建ては修理業者に連絡しましょう。
マンションの場合、ディスポーザーの修理や点検には管理会社が関わっているケースがほとんどです。そのため、管理会社に問い合わせましょう。
排水桝への油の蓄積は、高圧洗浄機で洗浄すれば解消される可能性があります。さらなるトラブルを防ぐためにも、決して自分では対処しないようにしましょう。
配管の詰まりを対処する際の注意点
配管が詰まった場合、ラバーカップを使用して自分で対処することも可能です。ただし、自分で対処する際には、いくつか注意したいことがあります。
熱湯を流さない
自分で配管の詰まりを解消する際には、熱湯を使用しないように注意しましょう。ディスポーザーや配管には、耐熱温度があります。ディスポーザーの耐熱温度は製品によって異なりますが、仕様としては0~40度程度、60度程度が一般的です。
塩化ビニル製の配管の耐久性を考慮すると、60度以上の熱湯は流さないようにする必要があります。耐熱温度を超える熱湯を流すと、ディスポーザーや配管にダメージを与えるおそれがあります。
配管の詰まりを解消する際には、必ず常温の水道水を使用しましょう。なお、ディスポーザーに熱湯を流してしまったときの対処法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
ディスポーザーに熱湯を流してしまった!対処法やNGな理由を解説
パイプクリーナーは使用しない
配管の詰まりを解消するために、パイプクリーナーを使用しようと考える方もいるかもしれません。しかし、ディスポーザーが設置されたシンクでは、パイプクリーナーの使用はNGです。
パイプクリーナーはディスポーザーの部品を劣化させ、サビや腐食の原因になります。また、生物処理方式の排水処理槽の場合、微生物を死滅させるおそれもあります。
基本的に、ディスポーザーは中性洗剤しか使用できません。配管が詰まっても、パイプクリーナーは使用しないように注意しましょう。ディスポーザーにパイプクリーナーを使用できない理由については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
ディスポーザーにパイプクリーナーはNG!詰まり解消の方法を紹介
ディスポーザーの交換はテラル製がおすすめ
ディスポーザーを使用していると、配管が詰まることがあります。配管が詰まる原因の一つは、ディスポーザー本体の処理能力の低下です。ディスポーザーの処理能力が低下し、配管に詰まりが起きているときには、本体の修理が必要です。
しかし、使用年数が長期間に及ぶ場合、修理を希望しても部品が調達できないことも珍しくありません。部品の生産が終了している場合や本体が寿命を迎えている場合は、本体の交換を検討しましょう。
テラルでは、家庭用ディスポーザーを数多く取り揃えております。既存のディスポーザーがテラル製の場合、そのまま付け替えが可能です。従来品よりも生ごみの処理スピードが向上しており、電気代や水道代の節約にもつながります。
テラル製のディスポーザーについて詳しく知りたい方は、以下からご連絡ください。
▼お問い合わせ先
東京支社 | 03-3818-7800 |
中部支店 | 052-339-0875 |
関西支店 | 06-4803-8838 |

配管詰まりのサインに気付いたら早めに対処しよう
ディスポーザーを使用していると、配管に詰まりが起きることがあります。詰まりの原因は、油汚れによる詰まりや排水桝への汚れの蓄積などさまざまです。
配管が詰まるときには、いくつかのサインが現れることがあります。詰まりを放置すると大きなトラブルにつながるおそれもあるため、いち早く異変を察知し、対処することが大切です。
配管の詰まりを防ぐためには、メーカーの定期点検を受けることも重要です。テラルでは、ご希望に応じて定期点検に対応しています。24時間体制の専用コールセンターも設置しておりますので、安心してご利用いただけます。